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〜 「迎賓館案内/外観見学と歴史編」と、 SS「迎賓館百年の歩みとその一端」 ができるまで 〜
> 1.マンガの作画に入るまで。
○コンセプト
・作成コンセプト『特に無し(注:実話)』
・個人コンセプト『シナリオの流れを良くしよう』
○主な修正作業
・特に無し(というか、ネタを捻り出すのに必死でした)
実は急遽作成することになったもので、コンセプトらしいコンセプトがありませんでした。
最終的には鐘音さんが作成した年表を元に、大きそうな事件をピックアップして肉付けするという形で作成することになりました。
個人的なコンセプトで『シナリオの流れを良くしよう』と言うものがあったので――
『外を見学していたら火災の跡を発見』→『火災の話から絵画寄贈者の話題へ』→『絵画寄贈者はある意味共和国の関係者』→
『帝國と共和国の意外な関係』――という流れを意識してみました。
ちなみに、火災の段落の『塗装や細工で入念に誤魔化してあるが〜』の部分は、こういう細工をする人を実際に知っている事から来ました。
(注:その方は塗装や細工で古風な岩などの質感を出したりする職業の方であって、こういう補修作業をしている方ではありません)
その節は 大変お世話になりまして、ありがとうございました・・! (乃亜T型@ナニワアームズ商藩国)
> 2.シナリオを書いて頂きました。
【外観見学&歴史紹介】漫画用 (シナリオ: 那限逢真・三影@天領)
1:導入(景観説明)
鐘音:「当時の装飾・建築技術の粋を集めた建築物になります」
那限逢真:「荘厳にして華麗なる……ってやつだなぁ」
エミリオ:「僕の家にも負けていませんね」
※迎賓館を見上げての会話。感心した感じの那限逢真とどこか納得した感じのエミリオ。
折角なので、乃亜さんが描いた迎賓館正面を背景にしてもらえればと思います。
(難しいようでしたら別の背景でも構いません)
2:大規模火災
ソーニャ:「ここの壁、向こうの壁より新しいですね」
鐘音:「三十四年前にあった大規模火災の名残ですね」
※ソーニャさんと鐘音さんの位置や表情は好きにしてもらって構いません。
背景には微妙に壁の色の違う場所を描いていただければOKです。
(キャラを描かないで壁だけ描いても良いかもしれません)
3:絵画の寄贈
那限逢真:「その火災で結構な数の美術品も焼けたんじゃ……」
鐘音:「そうですね。ある人物から大量に寄贈があったので、今はそうでもないですけど」
※感じとしては2と4を繋げるための部分になります。キャラの配置等は自由で。
背景は一部が焼けた絵画(のようなものでOKです)だと良いと思います。シナリオ中ではガラスケースに収められていますが、
描くのが大変でしたらケース無しで構いません。
4:五十年祭の珍騒動
鐘音:「五十年祭が縁で、駆け落ちした帝國皇女と共和国大使がいたんですよ」
エミリオ:「きっとソーニャみたいな人だったんだね」
※らぶらぶソーニャさんとエミリオです。もう、角砂糖をI=Dサイズで投げたいくらいの勢いで!(マテ
(まぁ、駆け落ちネタなので……)
(ソーニャさんは赤面しつつもエミリオに抱きつき(もしくは頬ずり)みたいな感じ?)
5:竜舌蘭
鐘音:「この竜舌蘭は共和国の方から贈られたもので、だいたい三十年周期で開花します」
ピクシーQ:「この樹、元気だね!」
那限逢真:「そうだな。花が咲いているところを見れないのが残念だな」
※那限逢真の吹き出しの外に「樹じゃないんだけどね」を入れてもらえると助かります。
背景に竜舌蘭を入れるか入れないかはお任せします(調べたら大きかったので)
6:絞め(1コマ)
ソーニャ:「やっぱり、百年も歴史があると色々な話がありますね」
鐘音:「今回紹介したのは迎賓館の歴史の中でも有名なものばかりです。他にも話はありますよ」
※迎賓館のホール(もしくは中庭のテラス)で皆集まって当時の迎賓館の写真を見ています。
鐘音さんが立っている以外は全員着席しています(Qはテーブルの上)
全員を書く場合、着席組の前にはグラスを置いておいて下さい。
Qが那限逢真のグラスの中身を飲んでいるシーンと、ソーニャさんとQに渡された竜舌蘭の装飾品
(イメージではブローチとかコサージュ)を描くかはお任せします。
> 3.シナリオを元に、技族がラフを起こします。
おおまかな流れを考えつつ、ざっと下描き。
この時に、竜舌蘭やテキーラの資料なども集めておきます。
この話の見所は、竜舌蘭と I=Dサイズ角砂糖なソーニャさんとエミリオ君なので(個人的に)、
お二人には最後まで手をつないでいてもらいます。(笑)
○主な修正作業
・セリフの追加とそれにあわせた修正
・完成品に追加された欄外セリフに対する文章の追加
こちらの方もあまり大きな修正作業は無くすんなりと進みました。
個人的なコンセプトである『シナリオの流れを良くしよう』と言う点から、ラフ完成後に繋ぎのセリフなどの検討を行いました。
後で気づいた事ですが、乃亜さんと打ち合わせをして追加する事にした繋ぎのセリフは既にSSに組み込まれていたりしました。
(注:書いた当人はその事を忘れていた上に、同じ文言を入れようかと言い出しました)
あと、ソーニャさんとエミリオの惚気が続いている話にした辺り、私も疲れていたか砂糖が欲しかったのかと思います。
マンガになってから二人は惚気っぱなしであったことに気が付きました。
> 5.修正を加えて、下絵が完成。
シナリオの那限さんに、2のラフを見て頂きながら相談(4の作業)をした結果、
お話が判りやすくなるように 細かい修正をしたところです。
那限さんの「ある人物?」と云う台詞と、Qちゃんの「ねー、あれなに?」と云う台詞が加わりました。
2ページ目は 台詞が多めなので、Qちゃんの台詞のみ、少し可愛い感じに字体を変えてみました。
またこの時、1ページ目最後のコマの 一部が焼けた絵画を、別口で本格的に(背景でなく)描き始めてしまいました(汗)。
竜舌蘭には 葉が厚く、ぴんと立っていて棘が付いているものや、葉が丸まって垂れているものなど、
いろいろな種類があるようなのですが、
妖精の中には、棘のついた植物を嫌うものもいるようなので、
Qちゃんが怖くないように、棘がなくて 葉が垂れているタイプのものにしてみています。
(テキーラの原料に出来なかったら、お詫び申し上げます・・・! 汗)
> 6.おおよその下色を置いたところ。
ここから 細かく塗り込んでいきます。
この時Qちゃんのドレスの色を、白が基色なのは決めていましたが、差色を迷っておりました。
ちなみに、肌色がそれぞれ微妙に違うのは、ちょっとしたこだわりです。
(意味があるかは不明ですが・汗)
陰を塗りこんだり、 背景を描き込んだり、 嵌め込んだ画像を褪色させたり、修正したりしながら
仕上げていきます。
(Qちゃんのドレスは、結局 朝顔の花をイメージしたブルーにしてみました。)
> 7.そして完成画はこちら。
こちらの完成に合わせて、SSの方も 那限さんにいろいろ修正して下さっています。(齟齬がでないように)
見所たくさんの絵に仕上がっていると、とても嬉しいのですが、如何でしたでしょうか?
(ちなみに、最初 見つかってしまうとかなり恥ずかしい(絵的な)ミスをしてしまい、
締め切りぎりぎりまで修正していたとか云うのは内緒です・・)
(と云うか、下絵に間違い箇所が・・・・orz)
・欄外セリフにあわせてSSに文章を追加。
・誤字、脱字の修正。
欄外のセリフ(『次、行きましょー鐘音さん』)に合わせて文章を追加しました。
内容としてSSに組み込んだほうが良さそうな事と、ネタが浮かんだので組み込んだわけですが、ここでもソーニャさんとエミリオは惚気ています。
対抗手段の一つである『負けず劣らず誰かといちゃつく』を自分で封じていた事(あの場にQはいない)に気が付いたのは
あの文章を一度仕上げてからでした。
こういう修正作業は、技族の方が修正するより文族の方で修正した方が早い事から、私の方で率先して修正作業を行っています。
【感想と反省】
前述しましたが、急遽作業に入る事になって作成コンセプトに関してはコンセプトらしいコンセプトを持たずに作業に入りました。
内容的に重要そうな竜舌蘭の情報は事前に調べましたが、(内容の流れはともかく)内容のほぼ全ては書きながらネタを考えたという状況でした。
ネタを探すのに必死だった事と年表にある大きな事件をどう一連の話にするかに苦労したことを良く覚えています。
幸いだったのが、この作品が三作品目だったため作業手順がスムーズに運んだ事でした。
その結果、思わぬ副産物(乃亜さんが描きたくなった絵画)が生まれたのは何というかもうびっくりです。
(本人としては、まさかイラスト化されると思っていませんでした)
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