宰相府藩国 水の巨塔

塔について

基部

 この塔は、地下の庭園エリアから伸びています。
 直径およそ200mのこの塔は、地下庭園「秋の園」にある山の頂付近から伸び、厚い岩盤である地下庭園天井(地上から見れば大地)を穿ち、頭上に位置する湖の中央を突き抜けてそびえています。
 実は砂漠に吹き上がる水の柱の水源は、この地下庭園にあり、ここから汲み上げられた水が噴水となってほとばしり、その水が湖となり、川となって、海へと注ぎ込み、やがて地下水となってまた湧き出すというサイクルとなっているのです。

秋の園地下部(秋の園極秘ファイルより)

 秋の園の地下には一般人には秘密の空間が存在している。

 秋の園自体は観光客や地元民の憩いの場として提供されている空間であるが、やはり施設運営上どうしても隠された場所がある。

 それが地下洞窟である。
秋の園地下部の塔出入り口
 この洞窟は、秋の園の中でも一番大きい大滝の内側に、ひっそりと建っている水の塔とつながっている。水の塔からのエスカレーター出入り口が地下洞窟の随所につながっており、それが秋の園を初めとした地下の各施設へとひそかに繋がっている。
 この秘密の通路は一般人には秘密にされており、天領に属する人間の中でも限られた人物にしか知らされていない。洞窟にはカードキーとパスワードがないと開けたり通行する事が出来ない頑丈な扉や、監視カメラなどが要所ごとに設置されており、外部の人間が入れないように厳重な警戒態勢が敷かれている。

 また秋の園側の秘密の地下洞窟への入り口にも色々な工夫がされている。まず入り口は観光客が来ないように参道などの主要の道から大きく外れた場所に設置されている。そして、秋の園の自然に溶け込めるように入り口は木や大岩などの自然物の形をしている。できるだけ秋の園の自然風景を害さないように最上の配慮がなされているのだ。
 また、それでも迷い込んでくる観光客が来ないように危険といった立て札を設置し、観光客向けの公開用の洞窟を用意した。公開用の洞窟には様々な趣向を凝らしており、洞窟の案内をする洞窟探検用スタッフの中に監視員を混ぜる事により、地下洞窟への入り口へ一般人が近づかないように誘導している。これは水の塔防犯上のためという理由もあるが、自然風景を大切にした秋の園の情緒を台無しにしないためのものでもあり、観光客への配慮として最大限の努力がされている結果でもある。