太陽を帯びて一面が黄金色に輝く、果ての砂漠においてもっとも目にすることになるのがこの風景だ。
 砂漠を渡る者へ、精神的な苦痛を気づかぬうちに与えるほどに殺風景だ。
 ただしこれを見て世界の広さを知るという人間もいれば、目標がないことで無限に不安を抱く人間もいることから、見る者の観点によって様々なものに見ることの出来る風景なのだということがわかる。
 つまりこの地は、一種の神秘なのだ。
 修行や瞑想を行う者たちの多くはそれゆえに、耐え難い暑さに包まれたこの砂漠を好んで選択し、訪れるのかもしれない。

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