<観光2日目-A:鍾乳洞>



おにいさん「今、俺たちは船に乗って鍾乳洞の中に入っていってます。俺の目の前にすげぇ不思議な空間が広がっています」

おねえさん「これらの鍾乳洞は公開されているのはごく少数であり、未だに全てが把握できているわけではないようで、私達が入れるのはその中の一部だけらしいんだって。でも綺麗ね〜」

おにいさん「お!? 下見て! 凄く透明だ! 魚が泳いでいるのも見えるぜ!」

おねえさん「ほんとね。外の海も綺麗だけど、こっちはこっちで綺麗ね〜。あ、船着場に着いたみたい。ここからは歩いて洞窟の奥に進めるのね」

おにいさん「ほら、いくよ」(カンテラを受け取って先に降りる)

おねえさん「待ちなさいよ! きゃっ!!」(足元がすべって転びそうになる)

おにいさん「おっと、大丈夫かよお。 ちょ!!引っ張るなって」(おねえさんを助けながら)

おねえさん「あ……」(海に落ちていくおにいさんを見て)

おにいさん「わーーーっ!? 冷たっ!!」(海からあがってきて)

おねえさん「……ごめんねぇ」



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 水底のような凛とした空気と何処までも続く闇。
 暑く眩しい太陽の日差しも届かない洞の奥には、古から続く時の流れの生み出した美術品がある。

 鍾乳洞。

 それは決して人の手では生み出すことの出来ない芸術品。
 夏の園の北部の海岸に位置する鍾乳洞は夏の園屈指の名所の一つです。


[イラスト⇒]
 鍾乳洞は比較的最近発見されたものです。
 その理由は入り口が海に面しているため、徒歩では洞内へ入ることが出来ず、つい最近まで鍾乳洞が存在すると思われていなかったからです。
 現在は洞窟の一部が観光名所として解放されていますが、一部は今だ調査が進んでおらず、立ち入り禁止区域が存在しています。

 距離1kmの行程には、公開されている部分だけでも50数か所以上もの景勝があり、幻想的な光景を眺めることができます。
 その中でも特に有名なものが“王城”と呼ばれている、まるで幾重にも階を重ねた城のような形の石筍です。
 長い時をかけて降り注ぐ石灰成分が溶け込んだ水が再結晶化し、複雑な階層構造を創り出したといわれており、その全く人為的なものを感じさせない外見は、不思議と見るものの心を捉えて離す事はありません。
 また“回廊”という名の石柱の連なる場所では先の“王城”と相まって、洞内であるにもかかわらず宮殿にいるかのような印象を抱かせます。


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