夏の園2泊3日の旅〜3日目その1〜

津軽@都築藩国

















おねえさん
「ここはハイビスカスの園です。
 広い敷地内はハイビスカスの花盛りで、熱帯の楽園って感じです。
 ちょっと歩き疲れて、丘の上のあずまやで休憩してます」

おにいさん
「いい眺めだな。
 ハイビスカスって、『ハワイに咲いてる赤い花』と思ってたけど。
 こんなに色んな色や形があるんだなあ」

おねえさん
「ふふん。ハイビスカスは熱帯性の常緑中低木で
 8000種以上の品種があるのよ!」

おにいさん
「おおーすごい、物知りだ!」

おねえさん
「(おにいさんの背後の案内札に書いてあるのは秘密☆)
 ホントにきれいな花です。
 花園がカップルに人気なのもうなずけますね。
 特にゴンドラに乗ったら、
 花の中で二人だけの世界ですからね〜。
 デートにはお薦めです!」

おにいさん
「お。花を飾りあって、楽しそうだなあ、あそこにいるカップル…」

おねえさん
「こらージロジロ見ないの!花で飾って欲しいなら、
 花輪でぐるぐる巻きにしてあげてもいいわよー」

おにいさん
「あ、いや、遠慮しておきます」





















夏の園観光ガイド:P.36〜/i言語データはこちら⇒

 砂漠からの風を遮る山間部のふもと、内陸エリアにある直径1qの巨大なドーム温室。
 その内部は熱帯の花々が咲き誇る花園です。
 比較的乾燥したこの地に彩りと豊かさを与えるため、生命力あふれる熱帯の植物が集められました。

 ドーム内は以下の3つの園に分かれています。

・ハイビスカスの園
・トロピカルフルーツの園
・夜の園

 ハイビスカスの園が敷地の半分を占め、夜の園とトロピカルフルーツの園が1/4ずつを占めています。
 3つの園はそれぞれ入場口があるので、好きな園だけに出入りもできますが、
 内部でそれぞれ行き来もできるようになっています。

<ハイビスカスの園>

 熱帯を象徴する、情熱的な花・ハイビスカス。
 この花園には何千種類ものハイビスカスが、赤、ピンク、黄、白、オレンジなど、
その色の系統ごとに分けて植えられており、広い敷地内を埋め尽くしています。
 園内には水路があり、随所にハイビスカスのアーチがかかっています。

 ハイビスカスとは、雄しべが柱の様に長く伸びているのが特徴の、華やかな大輪の花です。
 その花の色や形は実に多様で、八重咲きのもの、花びらがフリルのようにひだの入ったもの、
花びらの色が縁から中心に向けてグラデーションになっているものなど、驚くほど個性豊かです。
 園内いっぱいに花が咲き誇る美しい景色を堪能したら、ぜひ一つ一つの花も観賞してみて下さい。
 決して見飽きることはないでしょう。

きみこ@FVB
 遊歩道沿いには、花を浮かべた噴水や、白い石造りの四阿(あずまや)が点在しています。
 園内には小高い丘があり、その頂にも四阿があります。
 ここは斜面から続く色とりどりのハイビスカスで埋め尽くされた園内が見渡せ、
さらにその先にはドームの彼方の青い海の輝きまでも見晴らすことができる絶景ポイントです。

 散策中に喉が渇いたら、青いテント屋根のカートを探してみてください。
 ハイビスカスティーやミネラルウォーター、
そして隣接するフルーツの園で採れた新鮮なフルーツジュースなどを販売しています。

 水路には、花園周遊用のゴンドラが用意されています。水面を渡る涼しい風を受け、
耳に心地よい水音を聞きながら色鮮やかな花々の中を進むゴンドラは、快適そのものです。
さまざまな色や形の美しい花々が次々と目に映り、楽しませてくれます。


<トロピカルフルーツの園>

 マンゴー、パパイヤ、バナナ、ライチ、パイナップル、ドリアン、マンゴスチン、ドラゴンフルーツ、
 そのほか200種類以上もの南国のフルーツがたわわに実る園です。
 果物はその場で採って食べることも出来ます。
 傷みの早いトロピカルフルーツは新鮮さが命。自分でもいだ果物の美味しさは感動ものです!
 皮を剥くのが大変な果物などは、園内に点在する休息所に持って行けば、
スタッフが目の前で見事なカットテクニックを披露して切り分けてくれます。この熟練の技も見所の一つです。

 また、ここは美しい熱帯の蝶の園でもあります。
 蝶はその美しさを鑑賞するためだけではなく、受粉にも一役かっているのです。
 日光をはじくメタリックブルーの蝶やピンクとアイスブルーの蝶、鮮やかなオレンジ色の蝶。
その他さまざまな、生きた宝石のような蝶が群れ飛ぶ様は、一見の価値があります。

 果樹園の一角に、厳重に気密された小ドームがあります。
 ここはドリアン園。ドリアンは『果物の王様』と呼ばれる程の美味ではあるものの、
その強烈な臭いは『玉ネギの腐敗臭』『ガス臭』『あらゆる果物を混ぜて腐らせたような臭い』など、
戦慄するような表現をされる程です。そのためこの小ドーム(通称魔王宮)は完全密閉空間になっています。
 強力脱臭装置が臭気を緩和していますが、犬系アイドレス着用のお客様等、嗅覚の敏感な方は、
深刻な健康被害を受ける可能性がありますので十分にご注意下さい。

きみこ@FVB
 枝からもいだばかりの果物もとても美味ではありますが、よく冷やしたフルーツの味わいもまた格別です。
 園内のフルーツパーラーでは、採りたての果物を使ったカットフルーツはもちろん、
ジュースやアイスクリーム、フルーツを使ったデザートや料理もいただけます。
 メニューは非常に豊富です。最近の人気は定番マンゴプリンや完熟パイナップルジュース、
お好み果実のフルーツサラダ、レインボースムージー、花とフルーツのゼリー寄せ、
フルーツ百種盛りウルトラパフェ、フルーツ料理フルコースなどです。
 このパーラーを目当てに花園を訪れる人も少なくありません。


<夜の園>

クリックで全体図/久珂あゆみ@FEG


 花園の中でも異彩を放つ「夜の園」。
 それは常に夜のとばりに包まれ、夜に咲く香りの強い熱帯花木を集めた園です。
 星空の下、月光に照らされた熱帯の花々とその香りをお楽しみいただけます。(月と星はホログラム映像です)
足元の暗さが気になる方には、入り口でカンテラの貸し出しも行っています。

 ゲートをくぐると、そこは夜の熱帯樹林。
 どこからか熱帯の鳥の鳴き声やはばたきの音が聞こえてきます。
 しかし何よりも強烈に感じられるのは、花々の馥郁たる香りです。
 満月の明るい光と、淡く光る遊歩道のみが光源の暗がりの中、ジャスミンや夜来香、月下香、
エンゼルズトランペットなど、夜に芳香を強める熱帯の花々が咲き乱れています。
 ほの暗い夜の園では、花の姿は定かには見えないかもしれません。
しかし、姿よりも鮮やかに、その香りが花々の存在感を訴えています。
カンテラをかざしながら、爽やかな芳香や滴る蜜のようなねっとりと甘く濃厚な香りなどに誘われて歩めば、
その香りの主である花と対面することができるでしょう。

 木立を抜けた先には、純白の月下美人が一面に咲き乱れる花園が広がっています。
咲き誇る月下美人は見る者の心を奪う美しさですが、
開くのはたった一夜の間。つかの間の命の花が、浸みるほどの強い芳香を漂わせています。
月光に照らされた美しい白い花は、淡く光りを放つ地上の星のよう。
見る者を幻惑し、陶然とさせます。

 その先には、大きな泉が静かに水をたたえています。
月を映す水面には、青、紫、白、赤、ピンク、黄など、
さまざまな色の美しい夜咲きの熱帯睡蓮が咲き誇っています。
つぼみがぽっかりと花を開く度、透明感に満ちた甘く優しい香りが水面を流れ漂い、
辺りの大気を満たしていきます。
 この泉には蛍が生息しています。舞い飛ぶ蛍の光と、月下に咲き乱れる睡蓮。
馥郁たる香りに包まれて眺めるその情景は、まさに幽玄そのものです。



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