彼女はこの遺跡から出ようとはしない。もしかしたら『出られない』と言ったほうが正確なのかもしれないが・・・ 「それじゃ、またね」 「それじゃ、またな」 サク…サク… 粒子の細かい砂を踏みしめ、今日も私は砂漠を歩く。 サク…サク… きっと、私も祖父のように、この御伽噺を息子や孫に話すのかもしれないと思いながら。---- /*/ TOPページへ