○ドライドック
船舶の修理・整備に用いられる施設。宰相府藩国には2基のドライドックが建設された。
第1,第2ともに580m×120m である。
ドック周辺には以下のような施設が付随している。
・造船官詰所
・足場資材・盤木置き場
・造船資材置き場
・各種検査装置倉庫
・各種ウィンチ
・クレーン車、ブルドーザー
・船体洗浄設備
・船体塗装設備
ドック内での注意事項
・完全に排水が完了したことを確認しておくこと。
・上方からの落下物に注意すること。錨鎖などがぶつかると命に関わる。
ドックへの入渠手順は以下のようになる。
1,盤木配置
ドックを空にし、船の重量配分や船底の構造に応じて盤木を配置する。これらの作業のためにドックにはクレーン車やブルドーザーが配備されている。
2,注水
ドック内に海水を引き込む。
3,ドックゲート開放
ドックゲート(扉)を開放。
4,船の調整
船のトリム(前後の傾き)やヒール(左右の傾き)をドック指定に応じ調整する。
5,入渠
船はタグボートに引かれて入渠する。ドック幅に余裕がある場合はタグボートがそのまま曳航するが、幅に余裕がない場合は地上のウィンチを使う。
汚物タンクを備えない艦船の場合はこの時点で便所の使用が禁止される。
この作業では船のキール(竜骨)が正確にキール盤木の上に来るように位置決めするのが最も重要であり、ドックマスターの指揮のもとに行われる。
6,ドックゲート閉鎖
船が定位置に落ち着いたら、ドックゲートを閉鎖する。
7,排水
ドック内を排水する。重心の高い船の場合、横転を防ぐためにドックサイドと船の間に丸太が噛まされる。
8,ドライアップ
完全に排水終了したら、往復タラップの取り付けや陸上電源への切り替えが行われる。
9,作業開始
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