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[No.909] 固定リンク 幼年期の終わり 投稿者:nishiura  投稿日:2012/08/20(Mon) 00:00:16
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一日二日では、意味がない。一月二月では直ぐに忘れ去られてしまうであろう。
だが一年、二年・・・十年と続けば、それはもはや目新しいこととてない、奇妙なことでもありえない。
それは新しい日常であり、新しい普通である。その腕でこじ開けた先は、新しい「世界」である。

彼は言った。
「我は、常に青である事を選んだ魔術師。人生というゲームの末、此処に到達した。
 今、我が唯一使える第1世界の技で、己の存在そのものを賭けた、新たなゲームを開始する。
 完全なる因果律を以って、新たな世界を打ち立てるために」

アイドレスで起こった物語を全て読み、導き出した結論への後悔は無い。
プロットの書き直しは50にも及び、凄まじい文字が現れては消えていった。

彼は、まずOVERSを手馴れた手つきで操作し始めた。
実装されていたオプション機能「Doll Player System」を起動させる。

彼は『DPS』に対して告げた。
「我は、世界の謎を解く者。謎には、問う者と答える者が必要である。
 我は、我の代理人として、世界の謎を問い、答える者を望む」

『DPS』は、その要求に対して一体の『人形』を用意した。
『人形』は、アイドレス世界で起こった全員の行動を、パターンとして模倣し始めた。

欲望も、夢も、喜びも、悲しみも、苦しみも、愛も。

ありとあらゆるプレーヤーの行動とその結果を、自らの体験として学習し続けた。

やがて、人形は一つの集合意識を形成していく。彼の前には、顔のない『人形』が立っている。

『人形』は言った。 『「すまじきものは宮仕え」 って言葉知ってます?』
「彼」は答えた。 「知らん。黙れ。仕事しろ」

『・・・今の言葉、効きました。一発で自分が何者か思い出しましたよ』
「ふん、貴様は我の影だ。例え、何処に居ようと関係ない」

『人形』は俺は片方の眉をあげたあと、肩をすくめようとして失敗した。肩こりだった。
仕方ないので肩を廻しながら、うなずいた。

『・・・で、今回の仕事の内容は?』
「バカな魔法使いに借金を返済させろ。世界から前借り出来る奴なんぞアイツだけだ」

『人形』は、アイドレス世界を見渡して、借金にまつわる男を見つけ出した。

海法という、魔法使いがいる。
魔術師ではない。魔法使いである。なお、本人の名誉のために言い添えれば、なりたくてなったわけではない。
そう。なりたくてなれるものではない。それが魔法使いである。

『それで、その借金の内容は?』
「我らをここに呼び出した事だ。ここはアイドレス世界に繋がっているか?」
『ええ。この掲示板がアイドレスの一部である事は、間違いないでしょうね』
彼はそうか、と頷いた。

後は、彼らの反応次第。
我らが真名を呼ぶ事が出来れば、大きな壁を越えるはずだ。
それは、神へと向かう長い階梯。


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